ドリルで木に穴をあけるときにバリが出て困ってませんか?
ダボ穴など見えないところならいいけど、見える場所の穴はキレイにしたいですよね。
切れ味のいいドリルビットを使うのが手っ取り早いですが、手持ちのドリルビットで 出来るだけバリを出さない方法を解説します。
バリを出さないドリルの操作方法
キレイな穴をあけるポイントは以下の 3つ。
- 木工用ドリルビットを使う
- 回転速度は最大にする
- ドリルはゆっくり進める
バリが出ないように慎重に穴をあけようとすると、回転速度を落としてしまいがちですが、それは逆効果です。
回転速度は最大で、でもドリルを進めるのはゆっくり、これがポイントです。
理由は順番に解説していきます。
木工用ドリルビットを使う
下の画像は金属用と木工用のドリルビットを比べたものです。
金属用は中心が尖っていて円錐状になっていて わかりやすいドリルの形をしてますが、木工用は周りが飛び出ています。
この部分で 最初に木をけがいて(切り込みをいれて)、その内側をすくうように掘り進んでいくので、バリが出にくい構造になっています。
このけがく部分の切れ味が重要なわけですが、この他のポイントをおさえておけば多少切れ味がイマイチでも大丈夫です。
実際、私が使っているのはセットで1,000円くらいの安いドリルビットなので。
回転速度は最大にする
ドリルビットの切れ味のことを先に書きましたが、多少切れ味が悪くても回転速度を最大にすれば十分切れます。
カッターで紙を切るときも ゆっくりやるより、サッと動かした方が よく切れますよね?
それと同じです。
ドリルはゆっくり進める
ここが重要です。
ドリルを進めるのが速いと、木の繊維を「切る」ではなく「押しつぶす」になってしまいます。
切れ味の悪いドリルビットだとなおさらで、繊維が切れずに押し出され それがバリとなってしまいます。
何十枚にも重ねた紙を一気に切るのではなく、一枚一枚 切っていくイメージです。
裏技:最初は逆回転でけがく
ドリルを逆回転にすれば ドリルは ゆっくりどころか 進まないので 表面を十分に けがけます。
そのあとに通常回転に戻せば ふちのキレイな穴に仕上がります。
追記:やっぱり切れ味のいいドリルビットを使う
最初にこの記事を書いたときは、切れ味がイマイチでも使い方次第でバリは減らせるというスタンスで、実際長くこの方法を使ってきましたが、やっぱり切れ味のいいドリルビットは全然違いました。
こんな苦労せずにキレイな穴をあけることができます。
貫通穴の裏側のバリ対策
結論からいうと、これはドリル単体で普通に穴をあける場合は防げません。
貫通穴のバリ発生のメカニズム
どんなにゆっくりドリルを進めても、残りの板厚が1mmとかの薄さになってくると、まわりを けがくより先に押す力で 残りの板を突き破ってしまい、これがバリとなります。
なので方法としては 以下の 2つになります。
- 当て板をする
- 穴を途中で止めて 逆から穴を貫通させる
方法1:当て板をする
ベタな方法ですが、メカニズムを理解すると納得できる方法です。
最後 板厚が 1mm程度の薄さになっても 突き破ることはないので。
ただ、これでも残りが薄くなってくると、繊維が切れないで回転方向に押されて汚くなることがあります。
やすりで仕上げればそんなに目立たないですが、これを回避するには 方法2 を使います。
方法2:穴を途中で止めて 逆から穴を貫通させる
最初に 1mmとかの細いドリルで貫通させておいてから、それを目印に表と裏からドリルを進めます。
ただ、これをやるには精度よく垂直に穴を空ける必要があります。
その方法は以下の記事をどうぞ。