保冷力より重要なもの?目から鱗のクーラーボックスの選び方【キャンプ用】

クーラーボックスを選ぶときは容量と保冷力で選ぶと思います。

容量の方は製品情報の中に内寸が書いてあることが多いので、実際に箱を作ってみたりして大きさをイメージしやすいですが、保冷力はそうはいきません。

クーラーボックスに入れた食材や飲物がどれくらいの時間冷えた状態をキープできるのかは重要なので保冷力は高いに越したことはないんですが、保冷力が高くなると値段も高くなります。 これが悩みどころ。

しかもやっかいなのが、仮に予算に上限がなかったとして、高価な保冷力の高いクーラーボックスを買ったとしても後悔する可能性があることです。

なぜかというと保冷力の高いものはその分重くなり、このブログでは何度もいってますが、キャンプ道具で重い・めんどくさい物は高確率で使わなくなるからです。

じゃあどうやって選んだらいいか。失敗しない、後悔しないクーラーボックスの選び方を紹介します。

目次

クーラーボックス選びで重要なのは保冷力より〇〇

保冷力はもちろん重要なんですが、あまり高すぎるのも問題です。

理由は冒頭でも書いた通り、値段が高く、重くなるからです。

なので保冷力はそこそこにしたいんですが、それじゃ持たないんじゃ?と思いますよね?

大丈夫、保冷力はそこそこいいんです。

重要なのは保冷力ではなく保冷時間

クーラーボックスを選ぶ時に知りたいのって、保冷力ではなく保冷時間なんです。

たとえば1泊のキャンプで2日目の朝まで冷えてるか?ということです。

保冷力は言い換えると断熱力で、外気温の影響を受けずに庫内の温度を保つ性能。

保冷時間はどれくらいの時間氷が溶けないで残ってるか。

似たような言葉が出てきてごちゃごちゃしてきたので整理すると、以下の式のようになります。

保冷時間 = 保冷力 × 氷の量 ÷ 外気温

  • 単位がめちゃくちゃなので正しい式ではなくイメージです。

保冷力と氷の量が多ければ保冷時間は長くなり、真夏など外気温が高いときは短くなります。

保冷力はクーラボックスの断熱材の材質や量で決まる物なので後から変えられませんが、氷の量はもちろん変えられます。

つまり保冷時間は変えられるんです。

氷の量で保冷時間を変える

保冷時間は氷の量で長くできるので、保冷力の低い安いクーラーボックスでも氷ガン積みにすれば、それなりの時間持たせることができます。

ただ、保冷力がゼロだといくら氷を増やしても保冷時間は伸びないので、ある程度は必要になりますが。

逆に保冷力が高いクーラーボックスだからといって氷が少なすぎると保冷時間は短くなります。

クーラーボックスは中身を取り出すのに開け閉めするので、その度にどうしても庫内温度が上がります。庫内温度を下げるのは氷の役割なので保冷力が高いクーラーボックスでも氷の量は必要なわけです。

要するに保冷力と氷の量、どちらかだけあればいいというわけじゃなくバランスなんです。

よく真夏はハードクーラーじゃないと持たないとか、春秋はソフトクーラーでも十分とか聞いたりしますが、季節に応じてクーラーボックスを変えるのではなく、氷の量を調整する方が簡単だし経済的ですよね。

氷の量を調整するなんて言われてみれば当たり前のようだけど意外と見落としがちです。

ただ、氷の量で保冷時間を長くしようとするとその分の容量が必要になる点には注意が必要です。

意外と重要なクーラボックスの重さ

最後に 忘れてはいけないのは重さです。

たとえばハードクーラー最強と言われるYETI タンドラ45qtの重さは10kgもあります。

これに保冷剤と飲物、食料を詰め込むと20kgくらいになりそうです。

小学2年生くらいの重さです。

マンションに住んでる人が小学生を抱っこして運ぶのを想像してみてください。

ヤバくないですか?重さって無視できないですよね。

あと、軽くなった分は氷を入れることができるので、間接的にですが保冷時間に繋がります。

たとえば

  • 保冷力の高い重さ9kgのクーラーボックスに1kgの氷(合計10kg)
  • 保冷力の低い重さ1kgのクーラーボックスに9kgの氷(合計10kg)

で保冷時間が同じだったりするわけです。

ここまでを一旦まとめると

  • 重要なのは保冷力ではなく保冷時間
  • 氷の量で保冷時間は長くできる
  • 重さも重要、軽ければ氷を増やしやすい

次の項ではこの考えをもとにしたクーラボックスの選び方を具体例を交えて紹介します。

クーラーボックスの選び方

では実際のところどうやってクーラーを選べばいいのか。

結論からいうと、ソフトクーラーがオススメです。

ソフトクーラーで十分な保冷力

ソフトクーラーは一般的にハードクーラーより保冷力が劣ると言われていますが、実際のところどれくらい違うと思いますか?

ハードクーラー最強と言われるYETI タンドラとソフトクーラー最強といわれるAOクーラーの保冷力比較動画がYouTubeにあったので貼っておきます。

この動画ではほとんど変わらない、という結果でした。

使用環境等でバラつきはあるとは思いますが、大差は無いということです。

重さを比べてみると、

  • YETI ローディ20:重さ7.25kg
  • AOクーラー24: 重さ1.36kg

YETIに氷1kg、AOクーラーに氷7kg入れて大体同じ重さになります。

どっちが長持ちするかなんて考えるまでもないですよね。

保冷力と値段は比例するから値段で選べばOK

ソフトクーラーでも十分な保冷力があるということはわかってもらえたと思いますが、最強クラスの話でした。

そこまで必要ないというのがこの記事の趣旨なわけですが、じゃあどこまで下げられるのか?が一番知りたいところですよね。

保冷力は値段と比例すると言いましたが、その理由はどちらも断熱材の質と量で決まるからです。

なので、早い話 値段で選べば ほぼ外すことはありません。特に大手メーカーのものであればその他のコストも大体同じくらいになるはずなので。

わかりやすいように24リットル程度の大きさのソフトクーラーを値段でクラス分けしてみました。

  1. 10000円以上 : AOクーラー、ダックノット
  2. 5000円〜10000円 : シアトルスポーツ、コールマン、ロゴス
  3. 5000円以下 : サーモス、その他

真ん中のクラスのシアトルスポーツについては以下の記事で保冷力の検証をしているので、基本的にはこれを基準に足りなそうなら上のもの、そんなに必要ないなら下、といった感じで判断してもらえればいいかと思います。

あと参考にソフトクーラーだけで保冷力を比較したYouTubeを貼っておきますね。

クーラーは2個持ちがオススメ

最後はおまけですが、クーラーボックスは大きなものひとつより、小さいのふたつに分けた方が使いやすいですよ。

ファミキャンをはじめたときに50リットルの大きめのハードクーラーを買ったんですが、めちゃくちゃ使いにくかったです。

柔らかい食材は潰したく無いから上の方に置きたいので、硬くて重い飲物は下になります。

でも取り出し頻度が多いのは飲物。毎回ゴソゴソしないといけません。その結果中がグチャグチャに。。

あと冷気は下に行くので氷は上の方にに置きたいんですが、硬くて重い氷も上には置きずらい。だから下の方に氷を置くことになるんですが、空間が広い分上の方は冷えません。

食材と飲物でクーラーボックスを分けるとこの問題を解決できます。

その他にも食材の方のクーラーはほとんど開けないので保冷時間が長くなったり、重さが分散されるので運ぶのが楽になったり、利点が多いのでオススメです。

まとめ

というわけでクーラーボックスを保冷時間で選ぶ考え方について紹介しました。

クーラーボックスはとにかく保冷力に注目されがちですが、実はそこまで必要じゃなかったりもします。保冷時間は氷の量でも調整できるので。

そして見落としがちなのに重要なのが重さです。

保冷力と重さはセットで考えましょう。

そうすると合理的な選択をするとソフトクーラーになりますが、重さを認識した上であえてハードクーラーを選ぶなら後悔はしないと思います。

後悔しないクーラーボックス選びにこの記事が役に立ったら幸いです。

スポンサーリンク
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる